ジェヴィツキのコンサートを聴きに日暮里へ。
オールショパンプログラムという理想的な内容。

前半は簡単に言えば良くなかった。
ピアニストと聴く側がうまく噛み合ってなかった。

ジェヴィツキは技術的には完璧。
ただ深みとか痛みとか危うさとか
そういう人間が本来持ってる陰の部分が無い。

だから前奏曲のいくつかの曲や作品7のマズルカ集はわりと良かったと思う。
特にマズルカは右の肘が指揮者のようにリズムを取ってて気持ちよかった。

ただ全てにおいて言えることだが、無難にまとめようとしていてつまらない。

そういう意味でも前半最後のスケルツォは駄目だった。
この曲の中間部はレコードだって宇宙に連れてってくれる演奏家は沢山いる。

ジェヴィツキの場合はどうしても宇宙までいかない。
机の上の宇宙といった感じだ。

15分の休憩をはさんで後半はバラードの4番という大曲から。
この選曲は結果的に成功だったと思う。
技術的な部分だけでもうまくいけば、それなりの感動を保証してくれる曲。
これは上手くいった。ジェヴィツキも手応えを感じただろう。

残りの練習曲集からの10曲も力が入る。
顔がみるみる紅潮してきて分かりやすい。

最後に木枯らしをもってきて大丈夫かと思ったが
やはりヘロヘロになってたが、まあ何とか。。

アンコールはノクターンとワルツ。
これはAプロじゃないと聴けないので良かった。ありがとう。

実演を聴いて、ショパンコンクールで良い成績をおさめられなかった理由が分かった気がする。
技術的には成熟していて言うこと無いのだが「のびしろ」が無い。
つまり分かりやすい将来性が見えなかったんじゃないか。

ジェヴィツキは才能がある。大成するだろうが、
それにはもっと時間がかかるだろう。