君のために弾くショパン1〜3巻レビュー

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ショパン関係の本はマメにチェックしてるので「君のために弾くショパン」というタイトルは前々から知ってたんですが、ただの少女マンガだろうとノーチェックでした。この本を手にするきっかけとなったのは今年の10月、ツイッターのRTでまわってきた作者さん本人のツィート。連載している雑誌が休刊になるとかで、続きを描ける出版社を探しているとのことでした。まあこのご時世というか、CDのことばかり言われますが出版も不況ですよね。

 

 

「君ショ」ならぬ「僕ショパ」の作者、桃雪琴梨先生のRTということで、早速チャリかっ飛ばして書店に行って買って読んだんですが、まあ面白い。いわゆる少女マンガで、音大が舞台で、カッコいい男の子が出てきて、主人公の女の子といろいろあって〜って言うと何となくストーリーが想像できちゃいそうですが、ちょっと変わってるのがショパンご本人が出突っ張りということ。ガッツリ出てます。ポーランド語は話すしピアノは弾くしで、準主役的なポジション。しかもイラストで分かる通り、三頭身の超プリティーなお姿。これはね、反則ですよ。

物語は主人公、木下和音と柾弘之の幼い頃の出会いからスタート。恋愛中心で話は進むんですが、意外に音楽的な描写がしっかりしています。正式なピアノ教育を受けたこともなく自由奔放、心のままに弾く和音に対し、王子と言われながらも審査員に酷評されたり伸び悩む弘之と、主役二人の対比がよくできていて、この二人が心を通わせながらお互いに欠けてる部分を補って行くという青春ラブストーリー。ナント言っても「清潔感」があっていいです。爽やかだなあと。

1巻はまさにこの二人の話中心で進むんですが、2巻辺りから周りのいろんな登場人物が絡んできて話が込み入ってきます。ショパンご本人の活躍も増えそうかな。和音にピアノの世話を色々してくれる人でショパコン3位入賞のイケメンピアニストが出てくるんですが3巻帯は横山幸雄氏というね、まんまじゃんって感じです(笑)
これ本当に続きが読めなくなるのはもったいないなあ。作者さんのブログを読むと移籍についてはまだメドが立ってないとのこと。何とか無事連載続きますようお祈りしてます〜

 

作者、長江朋美さんのブログはこちら
長江朋美のまったり日記
「君のために弾くショパン」のブログ

 

  

ツィメルマン ピアノ・リサイタルに行ってきた

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ちょっと時間経っちゃいましたけどクリスチャン・ツィメルマンのコンサート聴きに行ってきました。今月12日のすみだトリフォニーの回に行ったんですけど、初ツィメルマン、初すみだトリフォニーと初々づくし。道すがらスカイツリーに「すげー」なんて歓声上げながら会場入り。錦糸町ってオシャレになりましたね。

さてツィメルマン。前半のドビュッシーと後半のシマノフスキは専門じゃないんでちょっとよく分からないですけど、まあとにかく緊張感が半端ない。どこまで潜るんだってくらい深く深く沈んでいく。弱音の余韻が残ってるうちに自分のお腹が「く~」なんて鳴ったりして恥ずかしかったです。(平日夜は何かお腹に入れていきましょう)

この日の最後はショパンのピアノ・ソナタ第3番ロ短調。ちょっと意外だったのはツィメルマンってものすごく泥臭い演奏する人なんですね。ドビュッシーやシマノフスキも聴く人が聴いたらそう感じたのかしら?ハラシェヴィチを初めて聴いたときの土臭さに通じる何かを感じました。まあ、あの弾き振りで話題となったショパンのピアノ協奏曲からすれば、この泥臭さ(粘っこさ?)も今の彼「らしさ」なのかもしれませんが・・・後半は畳み込むような演奏なのにものすごく安定してました。やっぱプロだなー

ツイッターの噂では前日(11日)の演奏はシマノフスキの前に特別なアナウンスが入る等、何やらスゴかったらしいので、最終日の12日は燃え尽きてたのかもしれません。まあでも一流の演奏を堪能できたので、ちょっと早い自分へのクリスマスプレゼントになりました。

Kindle版最初のショパン本は「僕のショパン」でした

日本で12月に発売されることが発表されたAmazonのKindle。やっとこれで日本の電子書籍販売にも勢いがつきそうです。なんつっても本体が安い。個人的には本体なんて無料で配ってコンテンツで儲けられるようにならないかなあなんて思ってるんで値段が安いのはホント素晴らしいですね。

さて肝心のコンテンツの方ですが、Kindleストアで「ショパン」で検索すると今のところ「僕のショパン」だけがヒット。事実上、日本の電子書籍における歴史に名前刻んじゃいましたね。スゲー

kindleの魅力は手軽な事です。海外のAmazonから楽譜を買った事があるんですが、欲しい時のその場で手に入る便利さって実際に体験してみると感動するんですよねえ。

ブログ記事;iPodで楽譜を読む時代 Amazonでショパンの楽譜を買ってみた

今後もっともっとショパンの本が充実するといいなあ

 

岩波版『ショパン全書簡』を買うべきたった一つの理由

突然ですがショパンの家族構成を言えますか?

ショパン愛好家のみなさんには馬鹿にするなと怒られそうな質問です。簡単ですね。

父のニコラ、母のユスティナ、そして3つ年上の姉ルドヴィカと二人の妹、イザベラとエミリアです。ショパンは女姉妹に囲まれた環境で育ったわけです。

さてショパンの女姉妹ですが、実は姉のルドヴィカの他に、もう一人その上にお姉さんがいたことをご存知でしょうか?

名前はズザンナ。年はルドヴィカより5歳上、フリデリクより8歳上のお姉さんです。と言っても本当の姉妹ではありません。厳密に言うとユスティナ方の親戚にあたります。ショパン家で一緒に暮らしていました。

このショパンの4人目の姉妹ズザンナについてはビックリするくらいショパンの伝記で無視され続けています。多分、今この文章読んでても何のこっちゃと思ってる人も多いでしょう。解説します。

 

ズザンナについては、実はだいぶ以前からその存在が知られていました。ところが伝記等で取り扱われなかったのには何か理由があるようです。私が知る限りでは、ズザンナについて過去に日本語で書かれた本は、佐野司郎さんが翻訳されたイワシキェヴィチの伝記(『ショパン』音楽之友社)だけのようです。

この本に書かれている事をざっくり説明すると、ポーランドにおけるショパン研究の中でズザンナの扱いは不当だったらしいのですが、イワシキェヴィチは彼女に関する不名誉な主張について否定し、ショパン家にとって大事な存在だったと擁護。そのことについて翻訳者の佐野さんは「この主張が何であるか分からない」と正直に注釈で書かれています。

つまり、ズザンナについてはポーランドのショパン研究家の間では以前から知られていたにも関わらず不明な部分が多く、結果的に黙殺され続けてきたということです。

さて、このショパン家7人目の家族ズザンナ嬢。出生からどのような人生を歩み、ショパン家とどう関わったかについて知ることができないのかというと、ここで表題の件、岩波版『ショパン全書簡』に詳しく書かれているのです。彼女の生涯が紹介されるのは文字通り本邦初。そしてショパンが手紙の中で彼女についてどのように触れているかは実際に読んでみてください。ちょっと驚くと思いますよ。

ショパンのポーランド時代、大事な思春期を一緒に過ごしたズザンナ姉さん。彼女がショパンの人生や恋愛観に何の影響も与えなかったとは考えにくいんですよねえ。だってほら、将来ショパンの恋人になる人ってたしか6つ歳上の・・・

まあ、このように岩波版『ショパン全書簡』には我々のショパン観をひっくり返すような内容が含まれています。是非ぜひ手に取って読んでみて下さい。

 

ついに登場、ショパン本初の電子書籍専用書『ショパンの交友録』

ショパンと私」というwebサイトの管理人さんがサイトの記事をまとめて電子書籍にされてたようです。今日気付きました。
サイトのメインコンテンツである「人名録」を大幅に増補追記された内容となっており、そのページ数348ページ。(コンテンツとページ数が違っちゃってるみたいです)
まずはご出版おめでとうございます。これがたったの300円で読めるというのだから信じられない。もし紙に印刷して出版されたら、この10倍くらいの値段になるんじゃないでしょうか。良い意味で値段と内容が釣り合ってないですね。一読者としてはありがたい限りです。

さてこの『ショパンの交友録』ですが、ショパン本初の電子書籍専門書となるわけですが、この本が発行された意義はとても大きいです。今日はこのことについて書いてみます。

日本で電子書籍が普及しない理由について世間ではいろいろ言われておりますが、ビジネス面での話と実務面での問題がごっちゃになってて、結局「出版社の努力不足」とかなんとかでまとめちゃってる記事が多く見受けられます。

まず電子書籍とは何かについて。電子書籍専用のフォーマットのものと、既存の本をデータ化したものの区別がついてない人が意外に多いです。

電子書籍専用のフォーマットのものとはAmazonのkindleで読む為のazw形式のものや、iPhone/iPadなどで読めるePub形式のものがあります。(ショパンの交友録はePubです)
既存の本をデータ化とは自炊などと呼ばれ裁断→スキャンして画像化したものをいい、OCRをかけてPDF化したものなどが一般的です。

どちらもデジタル化された本ですが中身は全く違います。

これから電子書籍を発行するなら、本を制作した後、電子書籍専用のフォーマットで出せばいいでしょう。問題は過去に出版された本です。
私の経験で言えば、90年代半ばまでは厚紙にトレース用紙を敷いて鉛筆でレイアウトを書いたりしていました。つまり90年代以前の本はデータが無いということです。
ということは90年代以前の本は全く新しく作り直すか、本そのものを裁断・スキャンしてデータ化するしかありません。
さらにもっと古い著作権の切れた本は国立国会図書館がデータ化して公開していたり、有志がテキストに打ち直して公開している青空文庫などのサービスがあります。

まとめると
これから出る本・・・電子書籍専用のフォーマットで書き出し(azw、ePub他)
90年代以前の本・・・裁断してスキャン(PDF、jpeg)
著作権の切れた本・・・テキストデータ化(txt)

90年代以降から最近までの本はどうすんだって話ですがこれがなかなか厄介です。
売れなくなったものはともかく、この時代の出版物には売れ筋のものも結構含まれてます。
この時代、中途半端にいろんなページレイアウトソフトで作ってたりするんでボタン一つで簡単に書き出しってワケにもいきません。いわゆる今現在出版社が抱えてる悩みの種はこの辺りの事情も大きいんじゃないでしょうか。

本が出来るまでの流れ
出版社の編集部が本を作ってると思われてるかもしれませんが、ある意味それは正しくもあり間違いでもあります。

一例をあげると出版社の編集部が本の企画を考えて、著者が中身を書き、出来上がった原稿を元に製作会社がレイアウトして、印刷所が印刷・製本して本にします。本1冊作るのにいろんな人の手を通っているのです。
電子書籍にするには上の例で言えば印刷・製本をなくして、製作屋さんに作ってもらったデータを電子書籍フォーマットで書き出せば良いワケです。

ただ広告や芸能人等のページが多く含まれている雑誌だとちょっと事情が違います。この手の本は印刷所で最終的にチェックを入れる場合が多く(色校正)最終的なデータは印刷所にあることになり、これを電子書籍化するには製作屋からでなく印刷屋からデータを引き上げてデータ化しなきゃいけなくなります。写真集やカラー図版の多い本もこういうケースに当てはまるでしょう。
雑誌なんて電子書籍で手軽に読みたい、そう思ってる人も多いと思いますが、作る側からすると雑誌の方がむしろ面倒事が多いのです。 いっそのこと電子書籍専用の媒体を創刊しちゃった方が早いかもしれません。

電子書籍が普及しない本当の理由
さて、長くなりましたが結局本を電子化するといっても一筋縄ではいかないというのが、何となく分かって頂けたのではないでしょうか。出版社の努力不足と切って捨てるのは簡単ですが、売れるかどうか分からないコンテンツのものまで含めて何万とある媒体をデジタル化することは恐ろしい労力です。

仮に必ず売れる本があったとして、それのデータがどこにあるか探して、製作屋や印刷所からデータを引き上げて(もちろん有料)、そのデータをまとめて電子書籍化して、いったい幾らで売れば利益になるんでしょう。そしてその本はその時だけでなく売れ続けるようにするにはどうすればよいかという問題も残されています。

日本のiTunesStoeで売ってる本は電子書籍ではなく実はアプリだということはご存知でしょうか。iPhoneやiPadで読めるから電子書籍でしょって思ってる人も多いと思いますが違います。
これは利用者からすれば読める事には変わりないのであまり問題ではありませんが、出版社からすると宣伝やマーケティングといった大きな問題を含んでいます。アプリは毎日登録されていくので、古い本(古いアプリ)はどんどん埋もれていってしまうのです。だから漫画などのコンテンツは各1話ごとに分けて、少しでも長く目につくように登録したりと涙ぐましい努力をしています。これは書店だとありえない現象です。電子書籍(アプリ)をiTunesStoreで売るのも今はまだ大変な時代なのです。

電子の本の未来の姿
結論を言うと、電子書籍を普及させるには戦時中のように紙媒体の発行を規制するという方法もありますが、実際問題無理というか今のところ利用者にとって紙を規制するメリットはありません。

仮に一斉に紙媒体を止めて、強引に電子化したとして、みんなの家にある本が完全に電子と取って代わるのに何年かかるでしょう。10年?20年?たかだか15年前のワープロのデータも読めなくなってる今の現状を考えると、紙媒体をデータ化してしまうのは博打が過ぎる気もします。(50年後にiPadで本を読んでる姿を想像できますか?)

結局、紙を規制せずに電子書籍を増やすには「電子書籍専用の本を増やす」という方法が確実なのですが、ここで最初の話につながります。

この森村さんの『ショパンの交友録』のように、元がしっかりしたwebサイトのコンテンツであり、さらに追記増補された電子書籍が売れる時代になれば、将来的にはこういったコンテンツが増えていって電子書籍が普及するかもしれませんね。この本が発行された意義はとても大きいのです。

 

webサイト:ショパンと私
電子書籍販売wook(ウック):ショパンの交友録

ショパンのピアノ協奏曲を500回以上聴いた管理人が本気でオススメする録音ベスト3

私はこうみえて(どうみえて?)ショパンのピアノ協奏曲が大好物であり、レコードやらCDやらいろんな音源を集めているのですが、その数うん百を超えており、天井にまで届くCDラックの半分がショパンのピアノ協奏曲で埋まってるという変態です。変態です。

一般的にショパンのピアノ協奏曲の定番といえば、ツィメルマンの弾き振りやアルゲリッチのショパコン実況録音なんかがありますが、今回は私が本気でオススメするものをご紹介しようと思っております。

まえおきとして
クラシックの音源をオススメする際に私が常々感じているのが、本や雑誌を見ても何でみんなメジャーレーベルのものばかりオススメするんでしょうかね。まあ、薦めても手に入らないんじゃ意味ないじゃんってのは分かります。逆に定番だからメジャーなんだよっていうのも何となく。ただやっぱりオススメしたいものの中には手に入りにくいものが含まれてても仕方ないと思うんですよね。

一応お断りしておきますと、私のオススメはそういうメジャー・マイナーに関わらずに選びます。もちろんメジャーな人をわざと避けることもしていません。あくまで自分の好みに正直に←、この原則だけは守ります。

ただし、古い録音と最近の録音は分けました。いわゆるヒストリカル系の録音は好みもありますので、演奏はともかく雑音NGって人多いと思うんです。なので今回はここ2〜30年内の録音から紹介することにします。(ヒストリカル系のものはまたそのうち・・)

あとランキング的なものもホントは好きじゃないんですけど、今回はあえて順位付けします。これは個人的な好みなので文句を言われてもお応えできません。

以上をふまえまして、私のオススメベスト3の発表です。

 

ショパンのピアノ協奏曲
ピアノ協奏曲第1番ホ短調 作品11
第1位
フランソワ・デュシャーブル(ピアノ)
ミッシェル・プラッソン(指揮)、トゥールーズ・キャピトール国立管弦楽団

この録音はとにかくバランスが良い。ピアノ、指揮、オケの三位一体とでもいいますか、協奏曲の醍醐味を凝縮したような1枚。ピアノの技術、オケの工夫とどれを取っても文句のつけようのない素晴らしい内容で、こういうのを奇跡的な出会いとでもいうんでしょうか。個性とかいろんなのを突き抜けてて、聴いた後うなります。

第2位
ヤヌシュ・オレイニチャク(ピアノ)
グジェゴシュ・ ノヴァク(指揮)、シンフォニア・ヴァルソヴィア

オレイニチャクの老獪な妙技というか(失礼)、技術と芸術の高い融合とでも言いますか、そういうもので溢れています。オケのシンフォニア・ヴァルソヴィアは非常に素晴らしく、ショパンをやらせたら世界一のオケでしょう。ショパンへの理解度が一段レベルが違う。

第3位
ピオトル・パレチニ(ピアノ)
イェジー・マクシミウク(指揮)、シンフォニア・ヴァルソヴィア

いわゆるエキエル版による最初の録音になるのかな?パレチニはルービンシュタイン、アルゲリッチと並んでショパンのピアノ協奏曲を多く録音してる人です。演奏はとにかく楽しい。はっちゃけてます。エキエル版云々というより音楽を楽しむ気持ちみたいなものを感じて聴くとハッピーになれるかも。

 

ピアノ協奏曲第2番ヘ短調 作品21
第1位
エヴァ・クピーク(ピアノ)
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ(指揮)、ザールブリュッケン放送交響楽団
クピークのピアノ演奏は地味なんだけどスクロヴァチェフスキのショパン音楽への愛情が深く感じられ、トータルでバランスの良い内容になってます。第3楽章はオケをアレンジしてるので好みは分かれるかもですが、それをさっ引いても全体の完成度が高く、純粋に良い音楽に仕上がってる。

第2位
エマニュエル・アックス(ピアノ)
ユージン・オーマンディ(指揮)、フィラデルフィア管弦楽団
アックスはクライネフ、オルティスと並ぶ世界3大美音の持ち主の一人(と、私が勝手に呼んでいる)。この美音というのは持って生まれた才能みたいなもので、努力して出せるとかそういうんじゃありません。オーマンディ&フィラ管という手堅い伴奏をバックにアックスの美音をこれでもかってくらい堪能できる1枚。

第3位
中村紘子(ピアノ)
ギュンター・ピヒラー(指揮)、オーケストラ・アンサンブル金沢
ネットではどうもアンチ中村というかこの人を薦めると無条件で叩かれる風潮があるんでどうしようか迷ったんですが・・まあ一回聴いてみて下さいよ。ライブだと名盤もいろいろありますが、オケを向こうに回して堂々と渡り合うピアノは中村紘子の真骨頂。オーケストラ・アンサンブル金沢の出来も素晴らしいので食わず嫌いで聴かないのはホントもったいない。

 

参考資料:
Chopin PianoConcerto discography(管理人所有ディスクの一覧です)
kobakoshiブログ(管理人が以前書いた感想をアップしてます)
バカっ振り視聴記(こちらも同じ感想ですが、指揮者メインで書いてます)

 

   

木下 淳 ミニ・ピアノ・リサイタルを聴いて

8月2日、有楽町の松尾ホールに木下淳さんのコンサートを聴きに行ってきた。
木下さんはアマチュアピアニストだが2009年にワルシャワで開催された「第1回アマチュアのためのショパン国際コンクール」に出場し入賞を果たした実力の持ち主。ラ・フォル・ジュルネでも演奏するなどアマチュアながら国内外で活躍している。
今年の9月に開催される2回目のコンクールにも出場が決まっており、今回の演奏会もオール・ショパンプログラムとなった。

全体的な仕上がりについては、木下さんもまだいろいろ試行錯誤してるようなところもあったようなので、細かい部分についてはあえて触れないでおこう。
木下さんの特徴は、マットなトーンの中にニュアンスをつけるのがとても上手い。分かりやすく言うとモノクロの世界にそっと色をさせる、いわゆるセンスのいいピアニストなのだ。その特徴はプログラム前半のマズルカやアンコールで弾いたノクターン、ワルツなどで活きる。
コンクール用のプログラムとなると、どうしてもいろんなタイプの曲で組み立てなければならないのでバランスをとるのが難しい。

こういうクラシックコンサート、中でもピアノのようなソロ楽器だと、技術的に表面だけ固めて中身のない演奏を聴かされることほど苦痛な事もない。
今回木下さんは曲によって、または曲の部分で、いろいろやろうとしているのがしっかり伝わってきて、最後まで飽きることなく聴くことができた。木下さんのことだから9月に向けてしっかり仕上げられると思うので心配はないだろう。最後に、一つだけ気になったことがあったのでメモ代わりに。作品30のマズルカのような個性的な解釈とは反対に、最後のポロネーズはオーソドックスな解釈で(これ以外の弾きようのない曲ではあるが)方向性がそれぞれあさってを向いてるように感じた。
第2回大会は日本から木下さん以外の人も出場されるようなので、みなさんがんばって欲しい。木下さんはその中でもリーダー格としてみなさんを引っ張られるだろう、活躍を期待している。

『ショパン全書簡』ぼちぼち読み始めてます


先日届いた『ショパン全書簡』ですが
とにかく情報量の多さに面食らってます。
とりあえずアーサー・ヘドレイ編の『ショパンの手紙』と
比較しながら読んだりしてますが岩波版の方が読みやすい。
言葉の意味も違ってたりして、
例えば白水社版1発目に収められてるお父さんへの手紙で
「立派なコンチェルトでも」が
「最高の演奏会でも」になってたり
(ちなみに岩波版では4件目に収録されとります)
基本的には1つの手紙ごとに解説をしていくスタイルは
白水社版と同じなのですが情報量が段違いです。
写真にも映ってますがまず「底本」を明示して
「原注」「訳注」と続き、場合によっては「訳者解説」も付きます。

収録数も白水社版の3にあたるヤン・ビャウォブウォツキ宛の手紙が
岩波版では23件目。100ページ目ですよ、100ページ。

もうね、多分読み終わらない。
あー無理だ

『ショパン全書簡』到着 過去最強のショパン本


岩波から出たばかりの
『ショパン全書簡 1816〜1831年 ポーランド時代』
Z.ヘルマン、Z.スコヴロン、H.ヴルブレフスカ=ストラウス 編
関口時正、重川真紀、平岩理絵、西田論子 訳
届きました〜。これは予想外にすごかったです。
値段がお高めだったんですが内容を見て納得。
ざっと紹介すると

・書簡
・ショパン関連地図
・ショパンの『アルバム』から翻訳
・小伝
・用語集
付録
・図版一覧
・文献表
・ショパン作品名索引
・人名索引

とこんな感じです。
ショパンの手紙のポーランド時代だけだと思って
期待してなかったんですがとんでもないボリューム。
また翻訳された方々のこだわりは
バルバラ スモレンスカ=ジェリンスカの
『ショパンの生涯』を読んだ事がある人なら分かるはず。
これはすごい本です。ちょっと興奮してます。
まだざっと目を通しただけですけど
これからゆっくり時間をかけて読みたいですね。

祝「僕のショパン」第2巻発売!


さあ待ちに待った「僕のショパン」の第2巻が発売になりました。
今回は厚い!ボリューム満点で読み応えあります。
WEBで連載されていたものに加えて桃雪先生のコラム付き。
これが本当に面白いです。すごい裏とってたんだなあと改めて感心。
最後に参考文献も一部乗ってますがショパン以外の本が多くて驚きました。
この手の本はね、どうしてもイメージというか
先入観だけで敬遠されがちですけど、
是非一度騙されたと思って読んでほしいものです。
池袋のYAMAHAにも置いてますよ。

ニコニコ静画でゲッキンが配信されてるようです。
こちらでも読む事ができるのでお試しの方はこちらからどうぞ。
http://seiga.nicovideo.jp/watch/bk1105

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